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> 【マンガ】ギャグマンガの先鋭と継続4
ギャグまんがに関する議論(先鋭性とか継続性とかなんとか)・4
1が仕方ないのなら、2も仕方ないと思いますけど。
違います。理由は下で書きます。

一般の職業に比べ、自分の意志に関わらず「続けられない」方が多数だし、理想と現実の間にギャップが大きいことを取っても。
それは「ギャグマンガ家を長く続けようとすることが理想的と考えるギャグマンガ家は少数派」である根拠ではないよね?
だからこそ続けているマンガ家を評価しようとしているのです。例えば『失踪日記』の評価が一般的に凄く高いのはまさにその点ですからね。
消費者の立場なら、マンガ家を問わず面白いギャグを読めるのが理想的です。
ただマンガ家の立場は違う。志の高いマンガ家は当然面白いマンガを描こうとはしますが、その中で、今までにない先鋭性を打ち出そうとする(ただし先鋭を保つ期間は短い)。また逆に先鋭でないとしても、描き続ける(継続する)ことで味になり、安定するマンガ家もいる。もちろん、かつて先鋭でのちにスランプを乗り越えて安定・継続するケースもある。後者は吾妻のように解りやすく示されないと、消費者にはなかなか評価されにくいポイントだと思う。

ただ前者と後者にはかなり大きな隔たりがあると思いますし、
そうですね。ワタシの認識だと、何10年も第一線で居続けたギャグマンガ家なんて未だかつて1人もいません。不可能だと思います。ギャグに限らずマンガ全体の先鋭性でみれば手塚治虫が内容的にも期間的にも、その理想に近いと思うけど、生涯先鋭だったワケでもないからね。

「一定のレベル」の解釈にも個人的嗜好が絡んできますので、結果として『一般論としては共有できません』。
それは個人的嗜好ではなくて、個人の教養・分析レベル(←もちろん対象はマンガに限ったことね)に左右されるところが大きいのだと思います。

3・4は、1・2とは別のハナシですので、1・2に決着がついたら再開させていただければと思います。
1・2は抽象的な話で、3・4は具体的な話なので、別と言えば別なのですが、この議題は表裏一体で、『こち亀』ひとつとっても王室さんは「十分に先鋭的」と思っていて、ワタシは「ちっとも先鋭じゃない」と言っているのです。今までさんざ観念的なことを書いてきたのに、両者の尺度にはこれほどまでに違いがある。たぶんこれ以上抽象的に議論してもその内容・尺度が違ったらその差は埋まらない。ワタシは今でも先鋭や継続のレベル(←ここではまだ先鋭と継続との比較は問わないでおく)はマンガリテラシーが高ければ共有できると確信しているので、その差を論理的に埋めたいのです。これはのお互いのリテラシーを競うことは全く意図していなくて、個々の先鋭性や継続性について建設的に研究・検討しませんか、ということを意図しています。だから2は「仕方ない」ではないのです。で、前回王室さんから一つの指標をつけられたので、手始めに『パイレーツ』と『Dr.スランプ』の先鋭性が比較的低い理由を教えてください、と言っています。王室さんが言う「マンガ作品やマンガ家を論じる目的で、先鋭性や継続性について検証することには意味がある」というのも、こういうことではないでしょうか?
by turkai | 2005-01-01 00:00 | マンガ

同人サークル「ロイたー共同」で、マンガ研究同人誌「とり扱説明書」を発行していますが、このブログは自分を中心に半径5m以内に向けて発信している雑記なので、最新情報とかは期待しないでください。
by turkai
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