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【とり・みき】ダイホンヤの雑誌掲載と単行本収録の原稿の差異_c0039704_1102552.jpgせぶろさんから伺ったダイホンヤの雑誌掲載版について調査してきました。
国立国会図書館にアスキーコミックは所蔵されていないとのことでしたので、現代マンガ図書館で探しましたが、こちらでも
92年8月号(創刊号)、11月号、12月号、93年3月号しか所蔵されていませんでした。
それでも描き直し/追加箇所はいくつか見つかりましたので、その一部を報告します。





たとえば第一話(以下ページ数はアスキーコミックス版)。
4ページはまるごと追加。
8ページの5コマ目、6コマ目は書き直し。
雑誌ではここでかおりがサークルの高橋に声をかけて、導火線に気づく。
9ページも追加。
18ページと19ページも大幅に描き直し。
1コマ目の吉田さんに問いかけに紙魚図が答える。
ここでの紙魚図のセリフは、単行本67~68ページの高橋のそれとほぼ同じ。
雑誌ではページの最後に
「誰かしらんがさっきから店の前で漢字の多いネームをしゃべりやがって
うるさいなぁ開店はまだだよっ/あっ あなたは!?」
という高橋のセリフがあり、ここで紙魚図と高橋が出会います。

1話だけでもこれだけの差異がありました。
とても興味深いことなので、今回確認できた号以外についても、気長に調査を継続し、いずれまとまったら同人誌などでで発表したいと思います。

単行本での描き直しや追加が多いというのは、それだけとりさんがこの作品に力を入れていて、より完成度を高くしようとしていたという現れでしょうね。その結果ダイホンヤは星雲賞を受賞し、読者からも高い評価を受けて、それまで「私には代表作がまだない」と謙遜していたとりさんの、誰もが認める代表作の一つになったワケですから。

あと雑誌のハシラに載っていた登場人物紹介で、HAL子の名字が鰐淵であることが判明しました!!(笑)。
by turkai | 2005-08-22 01:05 | とり・みき

同人サークル「ロイたー共同」で、マンガ研究同人誌「とり扱説明書」を発行していますが、このブログは自分を中心に半径5m以内に向けて発信している雑記なので、最新情報とかは期待しないでください。
by turkai
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