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> 漫画ノート(1/26)
いしかわじゅん「漫画ノート」が、ようやく発売されました。
450ページもあって読み応えも十分。これだけボリュームがあれば、贔屓のマンガ家も何人か取り上げられてると思います。
とりさんについての評論も2篇ありました。「秋田書店ルンルン事件」ホントかなぁ…(笑)
帯推薦文を大瀧詠一が書いてるのも意外な人選でビックリしました。推薦文の内容も最高です。
何気に難読マンガ家にはルビが振ってあるのもポイント高し!

で、きょう朝日カルチャーセンターで行われた、発売記念講義に行ってきました。
去年3月に行われた講義のレポートはコチラ
http://turkai.exblog.jp/5775379/
去年9月に行われた講義のレポートはコチラ
http://turkai.exblog.jp/7027925/

以下メモ。
毎度のことですが、ただのメモの起こしなので公式な発言としてとらず参考程度に。引用も禁止。文中は敬称略です。あと前回と被る内容は省きました。

■前振り
・こういう場で話すときは、前もってメモかフローチャートを作ってくる。
・なるべくがっちり作らず、客層や反応によって柔軟に対応している。
・今日は、冒頭は「漫画の時間」から「漫画ノート」に至る経緯。あとは「漫画ノート」からランダムに(適当にページを開いて)作品やマンガ家について話す。

■「漫画の時間」について
・かなり評判が良く、全国紙では朝毎読経、週刊誌もほとんどが取り上げてくれた。ただしSPA!だけは取り上げてくれなかった。
・新潮社の担当だった佐久間憲一が新潮OH文庫を立ち上げるので、その創刊ラインナップに入れたいと言ってきた。でも本当は新潮OH文庫より新潮文庫の方がよかった。
・新潮社の社長と佐久間が創刊ラインナップについて話し合った際に、社長は「新潮文庫の方が向いてるんじゃないか?」と提案したが、佐久間は「OH文庫で引き取ります」と断言してきてガッカリした。
・その佐久間は新潮OH文庫を立ち上げたのち会社を辞め、OH文庫も無くなってしまった。佐久間はその後バジリコに移籍(さらにその後ポプラに移籍)。
・OH文庫創刊の際に、今後のラインナップとしてコンテンツが欲しいと言われて、ちくま文庫で出すつもりだったものをOH文庫に回したりもしたが、OH文庫が廃刊になって出なくなった。
・それに怒って、新潮社とは一生仕事をしないことを誓ったが、晶文社の担当の疇津さんが洋泉社を経て新潮社へ移ったのを機に復縁した。出版界は狭いので出版社毎で絶縁するのは難しい。
・過去に出版社と絶縁したことは3度ある(学研、宝島、新潮)が、結果的にまた復縁している。

■「漫画ノート」について
・本当は昨秋に出る予定だったが、装丁に時間がかかって遅れてしまった。本当は復活した「マンガ夜話」に合わせて出版して、あわよくば宣伝するつもりだった。
・昨日(1/25)は都内の書店を営業に行ってきた。営業は初めて行ったが、書店での扱いが書店員の様子でわかって面白かった。
・200本くらいマンガ評が載っているが、これでもだいぶ削っている。特に最近の書いたものは収まらなかった。コミックパークの連載(秘密の本棚)と毎日新聞のムック本の連載(二十世紀の記憶)も近いうちにまとめて出したい。
・「漫画の時間」では索引をつけるのを忘れたので、「漫画ノート」には巻末に索引を付けたが、初出を付けるのを忘れてしまった。

以下、ランダムに(適当にページを開いて)マンガ家トーク。
■土田世紀について
・自分の追いたいテーマを真正面から描いてるマンガ家はそうはいない。それできちんと娯楽になっているのがすごい。
・「編集王」の名シーン『ブルセラムーンはもう勘弁してけろ』。これは土田世紀はブルセラムーンを描きたくないという宣言だった。マンガ家は厳しい職業なので、10年後20年後はどうなるかわからない。その中でこういうものは描きたくないと宣言したことは凄いと思う。
・すべてのマンガ家は有限であり、いつか売れなくなるときがくると思っているが、比較的楽観的な奴が生き残り、悲観的な奴は心身を壊して辞めていくことが多い。

■森脇真末味について
・70~80年代にかけて、骨太で面白い作品を描いていた。
・過去にいしかわの単行本のゲストコーナーに1ページ依頼したことがあったが面白くはなかった。1ページものの上手さとマンガの才能とは別である。

■あだち充について
・「漫画ノート」に載ったマンガ評は、あだち充展の解説として書いたもの。本人とは数回合った程度でほとんど話をしていない。
・あだち充は中学か高校生の頃からCOMに投稿していて、その頃は、比較的完成度の高い、清潔な絵だったが、面白味はなかった。
・当時のあだち勉は弟よりさらに極端に完成度が高く、さらに面白味のない絵でギャグマンガなどを描いていた。
・あだち充が売れっ子になると、あだち勉はあだち充のマネージャーのような仕事をするようになった。
・あだち充展の打ち合わせてに来たあだち勉はずっと酒を飲んでいて、なかなか強烈な人だったが、やがて酒で身体を壊して亡くなってしまった。

■深谷かほるについて
・絵柄と考え方がストーリーマンガの思考だが、深谷かほりは無理のない4コマが合っている。
・4コマが得意な人はテーマを捉えるのは上手いが、それを長いページで構成していくことが弱い。
・以前アクションラボにストーリーマンガを依頼したが、コマ割りの概念が希薄でネームにボツを出した。ファミレスで一晩中コマ割りについて講義してようやく完成した。
・それ以降のストーリーマンガは面白いので、あれは本人にとってもいい実験になったのではないか。
・以下脱線。双葉社には神風が吹く。
・「クレヨンしんちゃん」の初代担当の林は「フロムK」も担当していた。林は週刊マンガ誌の編集者としては珍しく夜7時に退社してしまう編集者だったが、そんな林も今では「クレしん」の手柄で雑誌の編集長を任されている。
・双葉社は過去何度かの危機で学習して、最近は版権を自社で管理している。

■畑中純について
・ムサ美がやってる専門学校で講義をした際に、講師をやっていた畑中さんと会って、想像した通りの人だった。
・週刊連載であのエネルギュシュな連載を長期間続けて、さらに続編でもその面白さが持続しているというのは希有なケース。

■牧野和子・後藤ゆきおについて
・「ハイティーンブギ」ぐらいしかきちんと読んでいない。止め絵はカッコイイが垢抜けなくて泥臭い。
・かつて本宮ひろ志の元でチーフアシスタントをしていた前川K三が牧野和子の真似をしているのではないかと密かに感じていた。

■よしもとよしともについて
・よしもとよしともは線の細い、いかにも文化系なマンガ家だけど、兄は石渡治。
・「漫画ノート」に書いたマンガ評は、よしもとの単行本の巻末解説に書いたもので、周りからは「解説でこんな悪口書いちゃだめだよ」と言われたが、あれは担当編集から「悪口を書いて」と依頼されたもの。よしもと本人は怒ってるかもしれない。

■松田洋子について
・泉晴紀の元妻。結婚した当初はマンガを描いたことがなかった。泉のアシスタントをしているうちに上手くなった。
・マンガ家の妻がいつの間にかマンガ家になるケースは稀にある。玖珂みのおと伊万里すみ子もその一例。上條淳士も「SEX」の頃は付き合っていた彼女が手伝っていた。

■手塚治虫について
・夜中突然電話がかかってきて「七色いんこにいしかわ氏を登場させていいか」聞かれた。手塚さんのマンガに載る機会なんてそうないし、描かれれば今後100年は残るので快諾。吾妻ひでおといしかわじゅんのキスシーンが描かれた。
・吾妻ひでおの「チョコレートデリンジャー」が実写映画化される。監督は杉作J太郎。

■江口寿史について
・コミックチャージに連載をやると聞いたが、全然気配がない。
・かつてアクションで狩撫麻礼と組んで連載を始めたが、案の定空中分解してしまった。
・吉祥寺で猛スピードでママチャリを飛ばしているのをよく見かける。

このあと、ロビーでサイン会がありました。
以下、そのときに聞いたお話。

■大瀧詠一について
・面識はないが、マンガ夜話にゲストで出た北野誠が大瀧さんと知り合いで、ある日、北野誠経由で大瀧さんからメッセージが届いたので、今回帯推薦文を依頼した。

まとめは以上です。
25日の発売日に買って、この講義までにできるだけ読んで行こうと思いましたが、まだ半分も読めていません。
長い間楽しみにしていた本なので、これからじっくり読んで、気になるマンガがあれば読んでみようと思います。
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by turkai | 2008-01-27 02:44 | マンガ

同人サークル「ロイたー共同」で、マンガ研究同人誌「とり扱説明書」を発行していますが、このブログは自分を中心に半径5m以内に向けて発信している雑記なので、最新情報とかは期待しないでください。
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