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パトレイバーナイト(3/15)
池袋の新文芸座で開催された「祝・生誕20周年 機動警察パトレイバーナイト」に行ってきました。
パトレイバー生誕20周年を祝して、劇場版1、2、ミニパト(全3話)、WXIIIをオールナイトで一挙上映するというイベント。上映前にゆうきまさみさんと出渕裕さんのトークショーがあり、会場は立ち見が出るほど盛況でした。 以下、ゆうきまさみさんと出渕裕さんのトークショーのまとめです。ただのメモ起こしですし、多少ワタシの脳内解釈が入っています。正確でない場合がありますので参考まで。引用もご遠慮下さい。 聞き手は小黒祐一郎さんでした。 ■旧OVAシリーズについて ・1話以外は王道な話を外して、変化球的な濃い話ばかりになった。(出渕) ・制作の予算が少なかったので、作画枚数がかかるロボットのアクションシーンは描けなかった。ロボットは置物だった。(出渕) ■劇場版パトレイバーについて ・伊藤さんや押井さんにしてみれば、旧OVAでフラストレーションも溜まっただろうから「本編」を作る意味合いもあったと思う。(ゆうき) ・当初からスタンダードなアクション巨編になるつもりで、かなり捻ったカタチになったが、結果的にそれがよかった。(出渕) ・もともとテレビで1クールをヤリ逃げするぐらいで考えていたので、旧OVAのあと、劇場版の話を聞いたときも、それ以上先は考えてなかった。(ゆうき) ・実は劇場版のときは、テレビシリーズの企画をチラッと聞いていて、自分の中では無理にでもその流れに持って行こうという気はあった。(出渕)←聞いてなかった。(ゆうき) ・伊藤さんから「雄呂血」の100人斬りにならって、レイバー100体斬りをやりたいというアイデアを聞いた。(出渕) ・押井さんから出た「実は帆場は実在しなかった」というアイデアは(伊藤さんを含む)みんなで反対した。面白いとは思ったが、スタンダードなものにしたかったし、後々の展開も考えていたので反対した。(出渕) ・当初、押井さんの絵コンテは、終盤のアクションシーンが少なかったのでアイデアを出し合った。押井さんからはのちに「それまで人に指摘されて絵コンテを直したことはない」と言われたが、結果的に「今回は直して良かったから良しとする」と言ってくれた。(出渕) ・その分、箱船に出撃する前に福島と後藤のやり取りが1~2分あったのだがカットせざるを得なくなった。押井さんは組織を描くことにかなり尺を取っていた。野明と遊馬は割と伊藤さん担当。(出渕) ■新OVAシリーズについて ・キャラクター物で番外編的な話なら今でも出来る。それくらい設定が強固である。(出渕) ■劇場版パトレイバー2について ・ポジション的には儀式的な感じだった。伊藤さんと押井さんの間である程度方向性は出来ていたようなので、その辺は察してデザイン作業に徹した。(出渕) ・俺もポジションなかった(笑)。(ゆうき) ・押井さんの作品は作家性が強くて、個人的にはファンだし、コアなファンはいたけど、一般的にパトレイバー前はまだ認められてなかった。パトレイバーではバランスが取れて、みんなが認識しやすいカタチに落とし込んでいけたんじゃないかと思う。(出渕) ■WXIIIについて ・パトレイバーはコンテンツが大きいので、スピンオフ的な企画が持ち上がって、こちらも今までとテイストの異なるものを考えていた。カメラを特車二課ではなく、レイバーのいる世界に向けたもの。(出渕) ・当初はOVA前後編2巻の企画だったが、知らない間に劇場版に企画が膨らんでいた。(ゆうき) ・当初「パトレイバー」のタイトルも削ろうと思っていたが、それはバンダイビジュアルから反対された。(出渕) ・実は、久住と秦をさらにスピンオフさせて「怪奇大作戦」みたいなシリーズをやることも考えていた。トライアングルスタッフが潰れ、マッドハウスが受けてくれるまで時間がかかり、もっと早く終わらせてそちらに繋げるつもりだったが、1本に時間を要してしまったのでスピンオフは断念した。(出渕) ・個人的には「WXIII」が一番好き。(出渕) ■ミニパトについて ・パトレイバーだから出来た実験だと思う。(出渕) ・押井作品で一番面白いですよ(笑)。(ゆうき) ・「Ghost in the Shell」は、闘う「天使のたまご」。誰か評論で比較して欲しい。(出渕) ■コミック版について ・OVAでロボットが動いてないので、マンガでは意識してアクションを多く描いたつもり。(ゆうき) ・ブロッケンまでは自分でデザインしていたが、グリフォンを出渕さんに依頼するときは「ブラックオックスをデザインしてくれ」と言って発注した。(ゆうき) ・wikipediaに間違って載っているが、轟天キングのデザインはしていない。デザインしたのは幹部の衣装デザイン。(出渕) ■特車二課その後について ・劇場版パトレイバー2以降の話は難しいが、ミッシングリンク的に1と2の間の話や、バラバラになって2に至る話ならば可能。(出渕) ■鉄腕バーディーについて ・肩書きはクリエイティブプロデューサー。スタッフを集めて、ゆうきさんとのパイプ役にもなっている。昔からネタ出しにも参加してマンガに描かたこともあるので愛着がある。(出渕) ・原作が連載中なので、アニメ化はもっと後にしたかった。(出渕) ・俺みたいな立場の人間が絵を描くと職場の士気に抵触するので、今回は描かないようにしている。スタッフの能力を引き出すのが今の仕事だし、スタッフを信頼している。(出渕) ・正式タイトルは「鉄腕バーディー DECODE」。今初めて発表した。(小黒) ・メギウス、スケルツォ、ゴメスはもちろん登場します。(出渕) ・ゆうきさんは忙しいのにシナリオ打ち合わせなどに出席してくれる。見てるとどうも楽しそう。(出渕)←実際楽しい。自分の作品の一番のファンは作家なので。(ゆうき) ・自分の描いた作品がまんまアニメ化されると欠点も見せつけられたようで恥ずかしい。違う方が嬉しい。(ゆうき) トークショーは以上。 この後、23:30から6:20まで休憩を挟みながら4作品上映。 もうDVDでは何十回も見てるけど、大きなスクリーンで見ると印象が変わりますね。 劇場ロビーには当時のポスターやチラシも展示されていて、どれも懐かしかったです。 つーか、パトレイバーってもう20年経つのか…。 最初ニュータイプで初期設定見たときは衝撃だった。そのアイデアの斬新さもさることながら、設定や企画としての規模の大きさにビックリした記憶がある。当時は「あ~る」が大好きだったので、こんな大風呂敷広げて「あ~る」みたいな軽妙な持ち味が出せるのかという不安もありました(苦笑)。結果的にはんな田舎の高校生の不安なんて全く心配なかったけどね。
by turkai
| 2008-03-16 10:46
| 映画
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